第12回「ベトナムのコワーキングスペースについて」

ベトナム現地レポート

-ベトナム駐在レポート-

「ベトナムのコワーキングスペースについて」

ここ数年、日本ではテレワークの普及や働き方の多様化から「コワーキングスペース」が広がりを見せており、新型コロナウィルスの影響から更なる市場の拡大が予想されています。そしてベトナムにおいても日本ほどではないものの、コワーキングスペースの数は確実に増えており、盛り上がりを見せています。最近では大手日系ゼネコンとローカル企業の合弁会社が開発したホテル内に新拠点を開業し、コワーキングスペースのサービスを始めた企業もあります。本レポートではベトナムのコワーキングスペースについて、筆者が利用した実体験も交えながらお伝えしたいと思います。

  • ベトナムにおける市場

ベトナムにおけるコワーキングスペース業界成長の要因として、日本と同様にコスト削減や利便性を目的に導入を始めたことや、新型コロナウィルスによるリモートワークの推進が重なったことが挙げられます。現在サービスを提供するローカル企業としては”Toong”、”Circo”、”Workyos”などがあり、海外からは中国の”NakedHub”や香港の”Hive”などがベトナムに進出しています。アメリカの不動産仲介大手CBREによると、ハノイ市とホーチミン市を中心にベトナム国内には20ブランド、100ヵ所のコワーキングスペースがあると言われています。また2019年に発表された『Global Coworking Growth Study』では、世界で最も成長している市場ベスト50でホーチミン市は41位にランクされており、48日ごとに新しいコワーキングスペースが開業していると報告されています。

  • 実際の店舗の様子

ここからは筆者が実際に利用したコワーキングスペース『CirCo Dien Bien Phu』の紹介をしたいと思います。ホーチミン市の中心部からは車で10分ほどのところにあり、近くには日本領事館や外国人向けレジデンスなどがあります。

<入口の様子(筆者撮影)>

<入口の様子(筆者撮影)>

 

料金体系は共有スペースを終日利用の場合、20万ドン(約950円)でインターネット接続、フリードリンク(コーヒーおよび水)が利用でき、そのほか白黒印刷(一枚当たり約5円)、カラー印刷(同約24円)も利用することができます。その他のプランは、1週間で80万ドン(約3,760円)、1ヵ月で300万ドン(約14,100円)となっており、どのプランでもおおよそ日本の半額で利用できることになります。また、専用のオフィススペース、ミーティングルーム、イベントスペースの利用も可能で、利用料はオフィス:1ヵ月あたり520万ドン(約24,440円)、ミーティングルーム:1時間あたり30万ドン(約1,400円)、イベントスペース1時間あたり300~400万ドン(約14,100円~18,800円)とこちらも日本の料金より割安で利用することができます。さらにバーチャルオフィスとして利用することで、法人の登記住所としたり、郵便物の保管サービスを受けたりすることができる店舗もあります。

<共有スペース(筆者撮影)>

<共有スペース(筆者撮影)>

<飲食スペース(筆者撮影)>

<飲食スペース(筆者撮影)>

共有スペースの各テーブルには電源があり、インターネット接続もスムーズで、快適に作業することができます。30~40人ほどが作業できるスペースとなっており、筆者が訪問した際にはほぼ満席の状態でした。利用者の多くはベトナム人の方でしたが、欧米の方も中にはおり、こういった場所でも国際色の豊かさを感じ取ることができました。またプライベートオフィスにはスタートアップとみられる企業が数社入っており、ガラス張りの会議室では和気藹々と議論している様子が見て取れました。

  • 最後に

今回初めてコワーキングスペースを利用してみましたが、日本と環境は大差なく、非常に快適でした。また、バーチャルオフィスとしての利用も可能なので、IT関連のように大きな設備を必要としない業種の進出形態として活用することもできると感じました。今後はハノイやホーチミンといった大都市だけでなく各地に広がっていくと予想されていますので、進出を検討されているお客さまは事務所候補の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。             以上

(1ベトナムドン≒0.0047円)

KIRABOSHI BUSINESS CONSULTING VIETNAM CO.,LTD.

山下