-ベトナム現地レポート-
「ベトナムへの入国規制緩和について」
ベトナム政府は2022年3月15日より日本を含む13か国の国民に対してビザ免除措置を再開したのを皮切りに、段階的に入国の規制緩和を進めています。そして、5月13日付の公電416号により、5月15日からベトナムへの入国者に求めていた新型コロナウイルスの検査要件を停止しました。
- 従前からの変更点と運用方法
従来の規制では、ベトナムへの入国にあたり、陰性証明書(PCR検査:出国前72時間以内、抗原検査:同24時間以内)の提出が必要でした。しかし今回の措置により渡航に際して陰性証明書の提出、出国手続き時の空港チェックインカウンターでの提示は不要となりました。また、4月27日より医療申告をする必要もなくなっており、現在取られている規制は10日間の自己健康観察と新型コロナ感染症の治療費をカバーできる10,000USD以上の補償がある医療保険/海外旅行保険の加入のみとなっております。
ワクチン接種証明 |
72時間前陰性証明書 | ビザ | 隔離 | 海外旅行保険 |
不要 | 不要 | 不要
(15日以内) |
不要
(10日間の健康観察) |
必要 |
<各種報道等より筆者作成(2022年6月20日時点)>
一方で、ベトナムから日本へ帰国する際には、依然として水際対策が講じられており、入国時に検疫措置が必要となっています。具体的な規制は以下の通りです。
ワクチン接種証明 |
陰性証明書 | 入国時検査 | 入国後の待機期間 |
あり(3回接種) | 必要 | なし | なし |
なし | あり | 3日間自宅待機+3日目以降に自主検査で陰性の場合、待機解除 (自主検査を実施しない場合は7日間待機) |
<各種報道等より筆者作成(2022年6月20日時点)>
日本の入国措置に関しても段階的に緩和されていますが、出国72時間前の陰性証明書が必要であり、コロナ前のような往来にはなっていないのが現状です。
- 規制緩和後のベトナム
筆者は2021年1月よりベトナムに赴任していましたが、2022年3月15日に一時帰国をし、5月下旬に再渡航をしています。その間にベトナム政府が上記の規制緩和を行っており、不在だった約2か月の間に、別の国に来たのではないかと錯覚するほどの変化がありました。
まず目につくのは、欧米系の旅行者・ビジネスパーソンが圧倒的に増えたことです。バックパッカーなど以前はまず見かけることのなかった旅行者も多く見かけるようになりました。また日本から出張で来られる方も多いようです。
次に感じた点はタクシーやバイクタクシーが捕まりにくくなったことです。雨が降った場合には15分近く待つこともあります。一概に旅行者等が増えたためとは言えないかもしれませんが、少なからず影響はあるように感じています。また、それに伴い、渋滞も以前と比較すると増えており、コロナ前の状況に戻ってきているようです。
さらに以前はショッピングモールや飲食店などに入る際にはワクチン接種証明のアプリを提示する必要がありましたが、現在では特段提示を求められることもなく、スムーズに出入りすることができるようになりました。
- 最後に
今回は現在のベトナムへの入国規制を中心にベトナムの現状等についてご案内しました。日越の往来は依然としてコロナ前には戻ってはいませんが、少しずつ元通りになる兆しは見えています。ベトナム進出を検討されていた方は前向きに進めてみてはいかがでしょうか。
以上
(1USD≒134円)
KIRABOSHI BUSINESS CONSULTING VIETNAM CO.,LTD.
岩田